

渋谷公園通り沿い、ハチ公口から徒歩5分というアクセス抜群の地にある『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』。ご夫婦(カップル)で通いやすい土曜日も、18時まで診察をしています。
院長の渡邊倫子先生は、産婦人科生殖医療専門医として、体外受精や卵子凍結などの高度生殖医療のみならず、内視鏡手術や漢方治療にも携わって来られたドクター。しかも男性不妊専門の泌尿器科医の元で学ばれた経験を生かし、男性不妊にも積極的に介入することで、ご夫婦の願いを叶えて来られました。

渋谷公園通りに面している窓には、曲線を重ね合わせたカーテンがかけられていて、そこを透過してくる光は、まるで木漏れ日。大都会の喧騒を忘れさせてくれます。驚くほどスタイリッシュなのに、そっと温かくやわらかな布にくるまれているかのように居心地がいい空間です。
2022年の春、不妊治療が保険治療になったことで費用負担が軽くなり、さらに女性の年齢制限が43歳未満に設定され、40歳以上になると保険治療で受けられる胚移植の回数(子ども一人あたり)が減らされるため、ご夫婦側から体外受精などの高度生殖補助医療(ART治療)を希望されるスピードも上がっています。
ますます不妊治療は女性だけが、通院や身体的な負担を担うものになっていますが、『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』は、男性側が潜在的に抱える問題への介入にも積極的とうかがいました。
「はい、男性不妊専門の不妊治療医の元で学んだ経験から、男性側の初診時の問診も丁寧に行い、精索静脈瘤がないかどうかも画像などを見てもらって確認し、ご夫婦が手術を希望される場合には提携の男性不妊クリニックや病院にご紹介しています。
精液検査の結果が悪く、グレード2か3の重症度の精索静脈瘤があれる場合には手術療法の適応とされています。また重度の男性不妊があって顕微授精などを行う場合でさえ、事前に精索静脈瘤の手術を受けておくことが、流産率を下げ、生児獲得率を上げるとされているのです。
ただグレード1程度のごく軽度の精索静脈瘤にテコ入れをするかどうかは、専門家の間でも意見の分かれるところだと思います。いっけん正常に見える精液所見の方の中にも、なかなか妊娠が叶わない場合、流産を繰り返されている場合などは、精液の精密検査でDFI値(精子のDNA損傷率)を調べてみると、10〜15%くらいの方でDFI値に異常値が出ます。DFI値というのは、DNAの二重らせん構造が、酸化ストレスなどによって2本ともちぎれてしまった(断片化)精子の割合を示す数値のことですね。そのような精子というのは、機能的に何かしら欠けているので、妊娠率が悪かったり、流産率が上がったりするのではないかと言われています」
DFI値を調べる検査は、どのような段階で薦めておられるのでしょうか? 体外受精が繰り返し不成功になったり、原因不明の流産を繰り返されたりするときですか?
「私は、できれば初回から受けることをお薦めしています。ただ、残念ながら健康保険が通っている検査ではなく自費になりますので、費用は安くありません。プレコンセプションチェック(ブライダルチェック)に来られた方にも、できればオプションとして、調べておくと良いかもしれないですね…とお伝えしています」

『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』では、男性側も改善できるところがないかを丁寧に探していただけるという点が、本当にありがたいですね。結果のばらつきが大きいとされる精液検査も、仮に1回目が無精子の状態でも、逆に非常に良くても、必ず2回は行うという大原則を守られています。
「はい、取りこぼしがないよう、2回は必ず行っています。WHOは3回の検査を推奨しているくらいですので…。
私は、不妊治療はカップル両者参加型であるべきだと思っているんです。
本当に、加齢も喫煙も飲酒も、妊娠や出産に悪影響を受けるのは、女性側、いわゆる卵子だけなのでしょうか? どう考えてもおかしいと思いまして…男性不妊専門の泌尿器科の医師による論文などを読んでみますと、最近では男性側の妊孕力(妊娠させる力)も、35歳くらいから精子の質が下がりはじめて、42、43歳からぐっと低下すると書かれているんです。
精巣内は細胞分裂を繰り返しながら精子がつくられているわけですから、理論上は、ストックされているだけの卵子以上にリアルタイムで有害物質の影響を受けて、コピーエラーを起こしている可能性が高いのではないでしょうか? 分裂を繰り返す組織である、お肌が加齢とともに老化するのと一緒です。日々のダメージが蓄積されていくんです、精巣にも。怖い研究論文もありまして、自然妊娠された方を調べたものなのですが、父親に喫煙習慣があると、将来、そのお子さんが白血病などの悪性腫瘍になるリスクが上がるというものなんです。タバコはできる限り、やめる努力をされたほうが良いですよね…。日々の飲酒も、活性酸素を溜めていくことになりますので、ゼロに越したことはないんです」
つまり、男性の妊孕力も加齢で低下するのであれば、やはり35歳を過ぎている場合には、男女ともに体外受精や顕微授精へのステップアップを急いだほうが良いのでしょうか?
「もちろん加齢の影響は加味しなければいけませんが、漫然と体外受精や顕微授精を繰り返せば良いわけではなく、質を改善する余地があるのであれば、男性側の精索静脈瘤の手術を思い切って行ったほうが良い場合もあると考えています。
前院にいた頃に学会発表させていただいたことがあるケースなのですが、女性が37、8歳のご夫婦だったと思います。何度、顕微授精を繰り返して受精卵ができないんです。そこで、ご夫婦とご相談して思い切って精索静脈瘤を手術してみたんですが、その半年後、残念ながら精液検査のデータ上はほとんど改善せず、結局、顕微授精をすることになったんですね。ところが、その周期は、1回の採卵で得られた卵子との顕微授精で、すべてが良好な胚になって、その胚で、お子さんを2人目まで授かられたんです。女性が、40歳前後のご年齢になっておられれば、精索静脈瘤の手術のために次の採卵が半年、1年先延ばしになって加齢で卵子の質がより低下することを心配して躊躇することが多いと思うんですが、このケースは男性へのテコ入れが運命を大きく変えたと感じました」

『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』のART治療の成績は、全国平均と比較して、かなりの好成績とうかがいました。
「ホームページにも掲載していますが、2024年1月から2024年12月の単一凍結胚盤胞移植の臨床妊娠率は58.6%でした。日本産科婦人科学会が発表している2022年の全国平均が、36.1%程度ですから、それは大きく上回っているといえそうです」
渋谷という土地柄、患者さまの平均年齢が若いというようなこともあるのでしょうか?
「体外受精などのART治療が自費でしか受けられなかった頃に比べれば、全国的に若くなっている傾向にありますが、2024年に当クリニックで単一胚移植を受けられた方は、確かに平均年齢は35.1歳とやや若めです。ただ、それでも35歳以上の患者さまが60%を占めています。
年齢層別にみても、当クリニックの30〜34歳の凍結胚盤胞移植当たりの妊娠率は70.9%と、かなり高い値になっています。2022年の同年齢層の全国平均が48%ということですので良い成績が出せていると思っています」
『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』で初めて胚移植を行った方のうち、30〜34歳は69.3%の方が、35〜39歳は39%の方が、一度の胚移植で卒業されているそうです。「妊娠で力尽きない治療」というモットーのもと、早い妊娠を目指されています。

渡邊先生の「妊娠で力つきない治療」というモットーには、どのような想いが込められているのでしょうか?
「不妊治療って、ご夫婦のライフプランに踏み込む話になってしまうので、切り出しにくい話題でもあるのですが、欲しいと思われるお子さんの人数を早い段階でうかがっています。そもそもお一人もできないから病院を頼って来られた方々なので、酷な質問かもしれませんが、もしもできることならばお二人…とおっしゃるのであれば、早い妊娠が大切になってきます。
最初は一人で十分とおっしゃっていた方も、一人目を授かってみると、やっぱり二人目を…という思いになられたりするケースが本当に多いんです。<欲しい思い>の強さは、ご年齢によりません。すると<欲しい思い>はあるのに、体力的なこと、お仕事とお一人目の育児に加えての通院などお時間的な限界、お一人目の治療に経済的にも費やしていて苦しいなどの理由から、泣く泣く断念することになってしまいます。そうならないためにも、一人目を早く授かるのは、一つの戦略ですよね。
そもそも、妊娠がゴールではなく、ご夫婦と赤ちゃんにとっては、お産してからが家族としてのスタートなわけです。私どもの不妊治療クリニックで妊娠したところで力尽きてしまうのではなく、心身ともに健康な状態で妊娠し、出産、子育てに備えていただきたいのです」
確かに、良好胚が複数得られて、凍結保存できる可能性の高いご年齢のうちに体外受精などの高度生殖医療にチャレンジされることで、時間的にも体力的にも経済的にも最小限の負担で二人目までを授かる未来を引き寄せるといえそうです。
渡邊先生のまったく偉ぶらない、ご誠実でフランクなお話しぶりには、しっかりお話を聞いてもらえて、わかりやすくご説明いただけそうな深い安心感を覚えました。
「ご夫婦のご希望や状況に合わせて、最適な治療が提供できるような小回りの利くクリニックにしたいと思っているんです。マニュアル化したほうが、医療を提供する側にとっては、楽な側面もあるわけですが、せっかく目の行き届く規模の施設なわけですので、杓子定規ではなく、個別対応を得意にしていきたいですね」
外科手術の経験も豊富な渡邊先生。入院のいらない簡単な子宮鏡手術などは、この『桜十字ウィメンズクリニック渋谷』ならワンストップで受けられる体制が整えられています。忙しい現代女性の味方であると同時に、夫婦で挑む不妊治療という感覚をとても大切にしてくださるドクターという印象を持ちました。プレコンセプションチェックの段階から早めにアドバイスをもらうことで、ご夫婦(カップル)の未来を変えてくださりそうな渡邊先生です。
院長 渡邊 倫子
私達の真のゴールは、カップル両者とお子様全員が心身共に健康でお過ごしになることと考えています。
「妊娠で力尽きない治療」を達成するために、更に努力を重ねていきたいと思っております。
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