TESEを終えて

 まぁにゃ

2011/03/24 17:09

結婚してもうすぐ５年目を迎える夫婦です。
　
　結婚当初からすぐにでも子供が欲しかったんですが、なかなかできず、何度もそのことで喧嘩をしました。
私は結婚前に付き合っていた人との間に子供が出来たことがありましたが、まだ自分が学生だったこと、相手が産むことを望まなかったこともあり中絶したことがありました。夫へもそのことは結婚前から話をしており、「その中絶が原因でなければ、子供を授からない原因は私ではない」とよく喧嘩をしました。２年ほど前から、真剣に子供が欲しいと再度婦人科での検査をいろいろしましたが、やはり私には特に異常は見られず、去年夫が検査をしたところ、非閉塞性無精子症と診断されました。初めに診断された泌尿器科では、治療することはできず、市内の大学病院を紹介され受診しました。そこでも再度検査をしましたが、結果はやはり同じ。子供を授かるためには、ＴＥＳＥを行うこと。それにより精子の採取ができれば顕微授精で妊娠することは可能。それ以外での妊娠は不可能と説明を受け、最後で微かな望みをたくし、先日ＴＥＳＥの手術を終えました。


　今日は結果の日で、夫と２人病院へ。すぐに呼ばれたのか、私が売店へ行っているうちに診察室へ呼ばれたのか、私が診察室前に行くと夫はいず、数分後、診察室から出てきた夫の顔を見ると目に涙を浮かべ、口をへの字に結んでいました。結果を聞くまでもない感じでした。
　夫は私に「今聞きたい？」と尋ねました。私は「いいや。あとで。」と声を震わせながら言いました。でも、夫は話しはじめて「駄目だった。残念なほうです。」と。
　表情をみてわかってはいたけど、聞いて「あぁ、もう赤ちゃんは無理なんだ。」と思ったら、涙がこぼれてこぼれて。夫のほうがどんなに切ないか。理解していたつもりなのに、止めることができなくて。そんな私をみて、自分のほうが辛いだろうに、必死に励ます夫の優しさ、温かさに内心、心底感謝していましたが、言葉を発することができるようになったのは１時間ほど経った後でした。

　夫は無精子症がわかってから、ずっと「○○が子供欲しいのは知ってる。俺といても子供は望めないよ？みてるとかわいそうで、離婚するのは構わないから」と言っていました。今日もやはりその言葉が出ました。私は、口では何度も言ったことがあります。でも、誰が何と言っても夫は私にとってかけがえのない人。何かの、それがたとえ、わが子でもかえられるものではない。きっと、友達の子や目の前を通る子をみて、なぜ私は子供を授かれなかったのだろうと思うことがあるでしょう。

　それでも、私に夫を与えてくれた神様に感謝します。
辛いこともたくさんたくさんあったけど、夫が何にも変えられない私の愛すべき人だと教えてくれた無精子症にも私は感謝出来る日がいつか来ると思っています。

私には、世界一大切な夫と家族、友人がいます。子供がいないからといって卑屈になることなく、私たちの人生が楽しく素敵なものになることを目指してこれからもかわらず生きていくことを今日、心に決めました。