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男性不妊

ホルモン検査(泌尿器科)

投薬治療が効く男性不妊が見つかることも

血液検査で、FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体化ホルモン)、PRL(プロラクチン・乳汁分泌ホルモン)、テストステロン(男性ホルモン)などのホルモン値を調べることで、脳の下垂体や精巣の機能がわかります。

このページを読んでおられる女性は「おや!?」と思われたかも知れませんが、実は、女性も男性も視床下部から出ているゴナドトロピン放出ホルモン(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)と脳下垂体から出ているFSHやLHなどの性腺刺激ホルモンは、まったく同じものなのです。

FSHやLHが低値

ゴナドトロピン放出ホルモンによってFSHやLHが分泌され、FSHが精巣のセルトリ細胞を刺激して精子をつくり、LHがテストステロンを産生するライディッヒ細胞を刺激します。つまり、FSHやLHが低値の場合には、造精機能が低下します。このような中枢側のホルモンの分泌に問題がある低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(MHH)は、男性不妊患者さんの2%程度と決して多い割合ではありませんが、ほとんどの男性不妊患者は投薬治療が効きにくい中で、hMG/FSH-hCG療法(自己注射)などの治療効果が現れやすい病態だといえるでしょう。無精子症の方でも、MHHなら精子がつくられるようになるケースもありますので、男性不妊が見つかったら必ず泌尿器科でホルモン検査を受けてみてください。

FSHやLHが高値

造精機能が低いと血中のテストステロンが低下して、結果として、それを補おうとしたFSHやLHが高値になります。このような精巣の機能に問題のある高ゴナドトロピン性性腺機能低下症(原発性性腺機能低下症)でもっとも多い原因は男児の500人1000人に1人といわれるクラインフェルター症候群(47,XXY、48,XXYなどの染色体異常)です。クラインフェルター症候群の方の中には、モザイク型で正常なXYの染色体が混在するタイプの方もおられます。このような場合には、少ないながらも精巣内で精子がつくられ射出されるケースもありますが、非モザイク型の場合には非閉塞性無精子症(NOA)になります。 そのほか成人になってからおたふく風邪になり精巣炎を起こした方、重症の精索静脈瘤がある方などがおられます。 つまり、FSHは低くても高くても精子形成障害が疑われることになります。

FSHは高値だが、LHやテストステロンはほぼ正常値

精細管の中にセルトリ細胞だけが存在し、精子となる胚細胞がない非閉塞性無精子症のセルトリ細胞単独症の方は、ホルモン検査を行うとFSHは高値ですが、LHは正常か高値、テストステロンは正常値となります。高ゴナドトロピン性性腺機能低下症の場合も似たホルモンバランスを示すことがありますので、TESE(精巣内精子採取術)を行ってみて診断します。

FSH&LH&テストステロンが正常ならば

射出された精液内の精子濃度が低い乏精子症も場合はもちろん、精液中に精子がなくとも精巣内では精子がつくられている閉塞性無精子症(OA)の場合には、FSH、LH、テストステロン、いずれもが正常値となります。この場合にはTESEで精子が回収できる確率は高いと考えられます。 ただし、このようなホルモンバランスでも、精巣内での精子の形成が途中で止まっている成熟停止(非閉塞性無精子症)の方がまれに含まれていますので、必ず精子の回収が保証されているわけではないことに注意しておく必要があります。

プロラクチンが高値

プロラクチン(PRL/乳汁分泌ホルモン)が高値を示す高プロラクチン血症の方は、男性は女性ほど多くはありませんが、性欲や性腺機能の低下勃起障害(ED)、乳房の女性化、乳汁漏出症などを引き起こします。プロラクチンが100ng/mLを超えるような高値を示す場合は、脳下垂体にできるプロラクチン産生下垂体腫瘍(プロラクチノーマ。多くの場合は良性腫瘍)が疑われますのでMRI検査を受けましょう。プロラクチノーマがあると、無精子症になることもあります。ほかにも、向精神薬や特定の胃薬の服用、ストレスなどが原因になります。

■ホルモン検査の結果から疑われる病態
  FSH LH テストステロン PRL
正常男性
低ゴナドトロピン性
性腺機能低下症
※投薬治療有効
高ゴナドトロピン性
性腺機能低下症
【非閉塞性無精子症】
・セルトリ細胞単独症
・成熟停止



○/↑




閉塞性無精子症
乏精子症 ○/↑
高プロラクチン血症 ○/↑ ○/↑ ○/↑

FSH正常値:2.9-8.2mIU/ml
LH正常値:1.8-5.2mIU/ml
LH正常値:250-1110ng/dl
PRL正常値:検査キットによって異なる

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